横浜山手西洋館散歩。みなとみらい周辺が充実してるのでそこだけで1日つぶせちゃうけど、山下公園から向こうの場所が気になってて調べてみたらこれぞ横浜な光景が。
横浜開港期、生麦事件などもあり日本人とのいざこざを避けるため、横浜の街を見渡せる高台の地である山手に治外法権を認めた外国人居留地を設置。故郷の地を思い起こさせる西洋的な町並みが築かれていった。残念ながら当時の建物のほとんどは関東大震災で失われてしまったものの、横浜市が主体となって移築作業が進められ現在でもなお異国情緒を感じることの出来る素敵な町並みが健在。横浜屈指の高級住宅街としてその名を馳せている。
実はクリスマスシーズンの西洋館の様子をテレビで見たことがあって一度行ってみたかったんだけど、実際に歩いてみるとコンビニすら出店が認められていない景観が厳密に管理された街自体が素敵な雰囲気となっていた。歩くとちょっと距離があるんだけど、西洋館は合計で7つ。シーズンごとに西洋館は花やイベントで彩られ、素晴らしい環境の公園や教会なども道中にあり、かつての横濱の面影を辿る素敵な散歩となった。
今回のルート
みなとみらい→山下公園→元町→みなとの見える丘公園→口一ズガーデン→横浜市イギリス館→山手111番館→山手外国人墓地→外交官の家→ブラフ18番館→カトリック山手教会→ベーリック・ホール→エリスマン邸→山手234番館→横浜山手聖公会→山手十番館→山手資料館→中華街
山手西洋館オフィシャルサイト http://www2.yamate-seiyoukan.org/
みなとみらい
旅の始まりは行き慣れたみなとみらいから。みなとみらい、元町、山手と偶然にも放送中だったNHK朝ドラ「まれ」のロケ地を辿っていたみたい。山手西洋館散歩の一番の見所はバラが咲く時期とのことで5月になるのを心待ちにしてた。
山下公園
港町横浜を象徴する風景が眼前に広がる横浜の象徴とも言える公園「山下公園」。バラの咲き具合が気になってたけど、丁度良く満開に近い状態。こんなに近くでバラをまじまじと見るのも初めてだけど、想像以上に香りが強く高貴な良い香り。手入れもかなり行き届いている。
港の見える丘公園
山下公園から港の見える丘公園へと移動。特に夜景が有名で、横浜を代表するデートスポットして知られる公園。西洋館巡りはここから始まる。まれの舞台でもあるけど、「コクリコ坂から」の舞台としてスタジオジブリから公認のロケ地として認められている。
ローズガーデン
港の見える丘公園の敷地内にあり、洋館を背景に、約110種1300株のバラが咲き誇る薔薇の名所。横浜市の花としてバラが制定され、この公園はその象徴として整備され人々に愛される名所に。
山手111番館
外交官の家
イタリア山庭園を見下ろす地にある、八角形の塔屋が印象的な華やかな外観で山手西洋館を代表する洋館。明治政府の外交官であった内田定槌氏の邸宅。
青学の校舎設計にも携わってたみたいだけど、立教大学の前身である立教大学校の初代校長を務め、立教大学の基本設計を行ったJ・M・ガーディナーによるアメリカンヴィクトリアン様式の洋館。
ベーリック・ホール
貿易商ベリック氏の邸宅で、山手西洋館でも最大規模を誇る豪邸。設計はJ.H.モーガン。3連アーチにオレンジ色の屋根瓦とスパニッシュスタイルの建物で、特にクローバー型の装飾小窓が印象的。ヤシの木がリゾート感を想起させるけど、ピアノが置かれた豪華なバンケットルームなどこの土地らしい別世界な雰囲気を存分に感じさせてくれる。
山手234番館
現在は「えの木てい」として営業しているすぐ側に隣接する素敵な洋館と共に朝香吉蔵氏が設計。震災後の復興住宅を目的に外国人向けのアパートメントハウスとして建てられ、山手西洋館の中ではこじんまりとした印象。
エリスマン邸
スイス人貿易商であったフリッツ・エリスマン氏の邸宅。元町公園側に移築されたもので木々の緑に白い洋館が映える。
設計は帝国ホテルの建設に伴い来日した世界的な建築家フランク・ロイド・ライトに師事しやってきた後に現代建築の父と評されるようになるチェコ出身の建築家アントニン・レーモンド。
ライトの影響下の元、独自のスタイルを試行錯誤していた姿が窺える建物となっている。
こちらにはカフェが併設されていて、卵黄そのままが載っかる斬新なビジュアルが話題の生プリンがあるのでスイーツ好きには見逃せない。
山手80番館遺跡
元町公園にひっそりと残る住宅跡。公園整備中に基礎部分が偶然発見され、貴重な資料として保存されることに。調べてて分かるけど、ほとんどの建物が倒壊している事実ばかりで関東大震災の被害がいかに大きかったか思い知らされる。i