タルトカフェ
こちらのお店のスペシャリテ。このケーキのためだけに使われるコーヒーは豆の段階から共同研究し、焙煎されている。繊細なムースのためテイクアウトは30分以内限定。コーヒーメインなので自分では選ばないケーキではあるけれど、スペシャリテはどのお店でも試していく方針なので頼んでみたところ大当たり。これは絶品!!
珈琲のグラサージュで覆われた中にはエスプレッソムースにエスプレッソの生地が入ってて、口溶けもよくムースのほわほわ感が堪らない。コーヒーも気になる苦みなどはなくコクと風味が余韻として後引く感じ。余韻を味わっているとタルトの部分にはフックのある塩気を帯びた塩キャラメルの風味にまたはっとさせられ、サクッとしたタルトとクルミの香ばしさとアクセントが加わってきてとてつもないハーモニー。連携してテイストや食感が次々と表情を変えるようにタルトとムースのコントラスト、エスプレッソの深み、塩キャラメルのコク、塩気、ナッツの香ばしさ、アクセントと計算され尽くしたバランスと組み立ての妙に感心させられる。軽やかだけど、余韻が奥深い。珈琲が苦手な自分でもこれだけおいしく感じるんだから、コーヒー好きにはたまらない逸品なはず。
サントノーレ
ラム酒がかなり薫るクリーム。ラム酒が勝っちゃってキャラメルの風味が弱めに感じてしまうものの、その分薫り高く色気すら感じる。中心にはシャンティが入っててお酒に慣れた舌を口直し。シューの中にはカスタード、キャラメリゼはバリッとしてて大人風味のサントノーレ。
カジノ
凄く綺麗なルージュ。ルーレット盤を模したトリッキーな見た目で一度は食べてみたかったプチガトー。ベルグの4月でアントルメグラッセの方を頂いたことはあるんだけど、どこの店もなかなかショーケースで見かけなかったりするケーキなので興味はあったけど、なかなか出向く機会が無かったパティスリーに伺う原動力になってくれた。「ジュン・ウジタ」ではトラディショナルなケーキをよく置いてあるのでありがたい。
カジノはグロゼイユのジュレとバニラのババロアが定番な組み合わせみたい。グロゼイユは酸味がはっきりとしてて、いい香り。生地はアーモンド生地。ババロアの舌触りや風味が弱いので全体としてのバランスとしてはちょっとインパクトがないかな。
シューパリジャン
意図した強めの焼き込み。これは見るからに食感の良さが伝わってくるようでおいしそう。皮はサクッと、中のクリームは生クリームとカスタードが混ざり合ったタイプでバニラビーンズもたっぷりと香り高くバランスが凄く良い。いままで食べてきたシュークリームの中でも特に香りが一番良いシュークリームかも。
小ぶりなのが悔やまれるくらいもうひとつ!と言ってしまいたくなるおいしさ。