パティスリー パリ セヴェイユ

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ムッシュアルノー

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クイニー・アマン

クイニー・アマン

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parisseveille06a.jpgお店に伺う前からおいしいとの評判は聞いていたものの、一口食べて自分の想像を遙かに超えたそのおいしさに心底驚いた。こんなにおいしい食べ物がこの世にあったのかと。間違いなくすべての食べ物において自分の中で生涯TOP3に入り続けるであろう逸品。午前にいかないと売り切れてしまうことが多いほどの人気で、恋と同じくいつまでも残り続ける余韻の強さが虜にさせる魅力がある。
なんといってもこちらのクイニー・アマンは高さがあって食べ応えが。上部はしっかりとキャラメリゼされ、パイのように作られた生地とともにバリッ、ザクッと心地の良い食感。バターと砂糖をふんだんに用いて作られているので中は口溶けもよくじわじわと甘味が染みだしてくる。ここまではおいしいと言われるお店でも食べることが出来る部分ではあるけど、こちらのお店のクイニー・アマンが他とは違うのは中に蜜のようなモノが入れられていて、これが世界中のどんな甘い物よりもおいしい衝撃的なおいしさ。幸か不幸か、「クイニー・アマン」というものをはじめて食べたのがこのお店だったため、「クイニー・アマン」自体がおいしいのかと評判のお店のをいろいろ食べ歩いていたりしたんだけど、あの衝撃を超えるモノは現れず、パリセのものはオンリーワンなんだという結論にいたってしまった。アンリ・ルルーのキャラメルが入れられたクイニー・アマンはまだ食べたことがないので楽しみではあるけれど。生地からは塩気も感じられ、食感、テイスト共にこれ以上無い最高のバランス。これ以上のクイニー・アマンはフランスにいかなければ出会えないのか、それともこのクイニー・アマンこそが世界NO.1なのか興味が尽きない。

ピティビエ

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parisseveille05a.jpgこちらのお店では焼き菓子の方が感動できるモノが多いかも。こちらも極上の一品。ガレット・デ・ロワのプチサイズとも言える「ピティビエ」
バターが濃厚な生地はザクザクサックサク。塩気もはっきりと効かせてあってメリハリが効いている。クレームダマンドにはラム酒が効いていてどことなく杏仁のようなテイスト。わかりきってはいたけどおいしすぎ。表面の模様も均整がとれて美しくすべてにおいてバランスが良い。このおいしさの衝撃はまさしく小さな巨人。

シュトーレン

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サヴァラン

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parisseveille15a.jpgさすがオーラあるビジュアル。オーボンヴュータンに匹敵するさすがのこちらのお店らしいお酒がガツンと効いた凄いインパクト!

こちらのお店らしい容赦なくガツンとお酒を効かせた本格派のサバラン。カップの底にお酒がたっぷりと染みだしてくる。ケーキが大ぶりなのがこちらのお店の特徴でもあるのでお酒がガッツリなだけにかなりヘビー。
フワッとしたブリオッシュ生地にはオレンジリキュール「グランマルニエ」とラム酒がたっぷり染みこんで内臓に直接どすんと響くようなお酒の効き具合。これだけがっつり効かせてあるからかもしれないけど、バランスをとるようにシャンティがかなり多め。お酒の荒々しさを優しく包んでくれるけど、そこへ底にたっぷり忍ばせてあったカスタードのコクが加わって文字通り素晴らしき芳醇で濃厚なマリアージュ。オレンジの香りがときおり鮮烈に顔を覗かせてくるのが爽やかで心地いい。

エクレールフォレノワール

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parisseveille11a.jpgチェリーが大好きなので大好物なフォレノワール。どんな凄いのが味わえるのかと、パリセのフォレノワールが食べてみたいと熱望しつつこちらで並んでいるのをみたことなくて自分の中で幻の存在になっていた中、見た目も美しいエクレアとしてご対面。サイズがかなり大ぶりでデザインが好きな人ならほれぼれするようなパリセらしいビジュアルの美しさ。
キルシュ漬けされたグリオットが惜しみなくたっぷり綺麗に並べられてるんだけど、ぷるんとしたジュエリーのようなかわいい見た目とは裏腹に芳醇という言葉がぴったいなむせかえるようなお酒の効き具合。こちらのは独自の工夫としてアクセント的にシナモンやアニスといったスパイスも加えられている。
かなりしっかりと焼き込みされたシュー皮は存在感抜群。カカオの苦みを効かせメインのグリオットとのバランスをとるようにショコラとバニラ香るシャンティは控えめなバランスに。
自分にはお酒が効きすぎかなとは思ったけど、エクレアを噛みしめるたびたっぷりと入ったクリームをダイレクトに楽しめてフォレノワールとエクレア二つをいっぺんに楽しむことの出来た満足感のある大人のための一品。

エクレール ピスターシュ エ グリオット

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parisseveille21a.jpgシェフのアイデンティティ感じるエルメともまた違ったテイストのエレガントさ。春を告げるかのような新緑のカラーにかわいいお花がトッピング。
サクッとしたシュー生地にたっぷりの瑞々しいシャンティピスターシュが爽やかな印象をもたらすけど、食べ進めるごとにパリセらしい味のメリハリが。
ビターで濃厚なショコラクレームとグリオットのコンフィチュールが中心へと進むごとに現れフォレノワールのような相性の良いテイストの組み合わせ。酸味と苦みが加わり一気に大人の雰囲気に。キルシュたっぷり効かせた飾りのグリオットがガツンとアクセント。

ブッシュ メヴィナ(2014クリスマス)

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047a.jpg前にマロンパッションを食べてこちらのパッションフルーツのあまりの美味しさにこれメインのを食べてみたいと思っていたらクリスマスケーキとしてご対面。
香るラム酒のムースの中にはパッションフルーツのクリームとバナナ、マンゴー、パイナップルのソテーが。ケーキの上にもパッションフルーツのシャンティにグラサージュと嬉しいパッションフルーツ尽くし。トロピカルフルーツらしいジューシーで甘酸っぱい香りと風味に溢れた一品。

ジヴェルニー(2015クリスマス)

parisseveille13a.jpgもともとプティガトーであったものがクリスマス仕様に。
構成はホワイトチョコレートムース、ピスタチオのババロア、フランボワーズのコンフィチュール。
ピスタチオのババロアとビスキュイにナッティーな濃厚さとザクザクな食感があってこちらのお店らしいメリハリさ。フランボワーズのジュレも強めの酸味。ピスタチオとフランボワーズの定番の組み合わせにただのホワイトチョコレートだと面白くないからライムでバランスとってると思うんだけど、ライムの風味がかなり強めで、ライムは匂いからしてクセがあるように人を選ぶ素材でもあると思うので組み合わせ的にライムで正解なのか食べ手によるかな。ピスタチオとフランボワーズという同じ素材の組み合わせながら同じく自由が丘を象徴するモンサンクレールと対称的に媚びない思想が感じ取られてこちらのお店らしさが。

マロンパッション

parisseveille03a.jpgマロンのものはあまり見かけたことがなかったので楽しみにチョイス。こちらのモンブランはイートイン限定のため写真を撮ることは出来ない。こちらのお店らしくガツンとくるかと思いきや意外や繊細。どんなだろうと思ったけど、栗とパッションフルーツの組み合わせは結構用いられる組み合わせとか。パッションフルーツの酸味とマロンの濃厚な甘味のハーモニーを期待したんだけど、ほのかにラム酒を感じるのものの、マロンの風味があまり出てないような。自分の思い描いていたモノとはバランスの取り方が違ったみたい。生地にはナッツが加えられ、層の中に入れられたパッションフルーツの酸味がとにかく鮮烈でおいしい!強烈に印象が残ったけど、パッションフルーツを主体としたこちらのケーキいつの日か頂いてみたい。

ボワ・ルージュ

parisseveille12a.jpgやわらかいクリームかと思ってフォークを入れたらカシス風味のほんのり甘いイタリアンメレンゲ!口溶けが独特。カシス果汁を染み込ませた生地の中にはカシスのムースとキルシュ風味のババロア、上部に載ってるのと同じブラック、レッドカラントが入っていてとにかくアタック力のかなり強いカシスの上品な甘酸っぱい酸味を存分に味わえる一品。繊細だけど、メリハリを効かせたこちらのお店らしさが。

クロワッサンゾランジュ

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parisseveille23a.jpg他のお店では見たことのないオレンジ味のクロワッサン。とは言ってもパリセでもタイミングがよくないとなかなかお目にかかれない一品。
こちらのクロワッサンはかなりバターリッチ。しっかり風味を感じられる。サックサクな生地で甘みもしっかり爽やかなクロワッサン。粉糖でかなり甘みあるけど、オレンジ味のダマンドが入ってしっかりピールの風味を活かしてるから苦みと爽やかさが加わって生地の塩気や甘さ、酸味といったバランスが上手く組み合わさってる。


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パティスリー・パリ セヴェイユ

parisseveille01.jpg東京都目黒区自由が丘2-14-5

「パリの目覚め」と名付けられた日本でも三本指に入るであろう名店。店内でシェフのお姿をお見かけしたことがあるけど、小柄ながらオーラの漂う雰囲気で、こちらの商品を頂くときは正座をして頂きたい気分になるほど自分にとっては特別なパティスリー。お店に行くたびに新鮮な驚きがあり、「SWEETS garden YUJI AJIKI」とともにどちらかを選べないほど日本で一番好きなパティスリー。シェフ本人もフランスオタクを自認するほど店内はフランスの空気に包まれ、「オーボンヴュータン」と同じく、食だけでなくフランスの文化をも伝える貴重な場ともなっている。シェフの著書「パリ←→東京時差ゼロの菓子」が示すようにこちらのアイテムはスイーツの本場フランスでも通用しうる密度の濃い商品ばかりで、シェフ本人の好みも反映されているけど、とにかくテイストとしてどっしりとしたインパクトのある商品が多く、日本に蔓延する「甘さ控えめ」信仰とは真逆のベクトル。ショコラ系を得意としているお店故にショーケースの色合い的には地味で自分の好みとは外れているんだけど、それでも惹かれてしまうのはこちらのスイーツが持つ余韻の強さがあるからこそ。技術力の高さも特筆すべきで、日々素材のコンディションが変わる中でどのアイテムも均整がとられ、ビジュアルを含めてムラを感じたことが一度も無い。すべてにおいて目を配られているのを感じる。一つ残念なのは、常に混雑した繁盛店であるためある部分しかたないところはあるのかもしれないけど、たびたび苦言を呈せられる「接客態度」が、担当した人物によって印象がかなり左右されるという点。味とは関係ない部分でお店の評価を下げてしまうのはあまりにも惜しい。金子シェフの夢としてパリに支店を出すという野望があることは知られているけど、ぜひとも実現した暁には日本のスイーツのレベルの高さをパリ中に知らしめて欲しいと心から願って止まない。食べログサイトLinkIcon