ピエール・エルメ・パリ(Pierre Hermé Paris)

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イスパハン

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マカロン アンフィニマン ヴァニーユ

イスパハン

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pe067b.jpg一度は食べてみたかった薔薇の香るケーキ、そしてあこがれのエルメ。日本においてもスイーツ界では別格の孤高の存在でもあるあこがれのエルメがいつの間にかアクセスしやすい場所に出来てたのでかなりうれしい。あまりにも美しい華麗なフォルムでケーキの女王とも呼ぶにふさわしいエルメを代表する「イスパハン」
酸味のアクセントを超えてもうそれだけでおいしいほどフランボワーズが濃厚でびっくり。食べはじめこそ感動はそれほどなく繊細だなぁって印象だったんだけど、言葉では簡単だけど、なかなか理想通りにはいかない外はザクザクサクサクと、中はしっとりとという素晴らしいマカロンの食感を味わいつつ、食べ進めていくと中心部のライチの爽やかな甘みと薔薇のクリームの香りが華やかに広がるそのテイストのハーモニーがすばらしすぎて言葉を失う。仕上がりが想像も付かないような薔薇、ライチ、フランボワーズという歴史上の女王達も愛した素材をここまで美しく、しかも味のバランスまで完璧に構築させ、更に香りまで演出するという彼の持つ世界観には感服せざるを得ない。試食でマカロンをいただいたり、フォークも気を利かせてくれていただいたんだけど、このかつてない優雅さ。手提げもアートと呼ぶにふさわしいもので、エルメのもつ世界観にこれからも浸ってゆきたい。

フロコン エラ

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pe029a.jpgピエール・エルメのクリスマス商品。斬新なビジュアルがたまらない。フロコンとはフランス語で「雪の結晶」とのことでこの大きな結晶はホワイトチョコになってた。

イギリスのサマープディングにインスパイアされたもので、このヴィヴィッドな色も数種類のベリー類がパンの中に詰められたサマープディングらしい特徴を捉えたもの。
構成はレモンとオリーブオイル風味のビスキュイ、コンポート・フリュイルージュのジュレ、レモン風味のムスリーヌクリーム。
レモンの爽やかな酸味が鼻に口にと広がってくるけど、そこに重なるようにベリーの酸味が広がり爽やかに駆け抜ける酸味のハーモニーが楽しめる。

マカロン アンフィニマン ヴァニーユ

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pe023a.jpg彼女の機嫌を損ねたらマカロンを食べさせれば良いという迷言?があるみたいだけど、女子にとってはかなり特別らしいマカロンという食べ物。エルメのは味だけではなく見た目のかわいさでも世界一とも評されるのでエルメのマカロンはさらに特別なのかも。
ラデュレに在籍時に同社を再び輝かせると共にそれまでは地味な存在だったマカロンを誰もが知る存在へと昇華。ものすごくわかりやすい美味しさなのでエルメやマカロンに興味を持つ人がいたならまずはこれを食べて見るのが良いかも。甘い物好きすべてをうならせるような強い甘みのかなりガツンとくる美味しさ。

エルメは特にホワイトチョコが美味しい印象だけど、こちらはバニラ風味のホワイトチョコレートガナッシュをサンド。エルメらしくバニラが素晴らしく香る。
香り立つバニラの香りと共にマカロン独自の食感,、そしてとんでもなく美味しいガナッシュのねっちりとした濃厚さと次々と押し寄せてくる素晴らしきマリアージュ。エルメのマカロンは見た目のかわいさも別格なら一つ一つの満足度も別格。

マカロン アンフィニマンシトロン

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pe025a.jpg選択肢が多いときはテイストがはっきりとしたものから選ぶようにしてるけど、これも美味しかった。高いしマカロンなんて美味しいのかなとも思ってけど、エルメのはやはり印象的だった。

「レモンの全ての味覚」と名付けられたこちら。サクッとしたたまらないマカロンコックの歯ごたえの良さ。レモンクリームにはレモンの果汁と果皮が入ってナチュラルなレモンの爽やかな酸味がふわーっと香りと共に広がってくる。ほんのりと甘みがあるのも効果的。

Fetish

Mont Blanc

モンブラン イスパハン

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pe020a.jpgあのエルメのイスパハンがモンブランに!どちらも大好きなイスパハンとモンブラン。いったいどんなケミストリーを引き起こすのか期待。

食べるアロマとも言うべき、香りの印象がそうさせてるんだと思うけど、エルメのケーキは特に品の良さを感じさせる。瑞々しいローズシャンティにマロンクリーム、ローズマスカルポーネクリームが基本構成。
イスパハンは周りのフランボワーズだけでもう美味しいけど、このモンブランではふわっと口の中で薔薇が香る中にフランボワーズとライチのコンポートからなる鮮烈な瑞々しさと甘酸っぱさも広がってきて感性を揺さぶられる感じ。そこにローズ風味のメレンゲがアクセントとして忍ばせられているから堪らない。ザクザクとしたタルトにはこれまたローズ風味のクレームダマンドととことんバラ尽くし。ここまで香りを楽しめるケーキもエルメならではだろうし、こんな個性的なモンブランは彼にしか出来ないだろうから凄くインパクトはあるものの、やはりイスパハンの個性が勝ちすぎてモンブランとしてのまとまりには欠けてしまってはいるかな。

Celeste

シュー セレスト

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pe037a.jpgシュークリームなのにジュエリーのような美しさ。こういうの見てるとやっぱりエルメのセンスは凄いと思う。パッションフルーツ風味ホワイトチョコレートガナッシュ、ルバーブのコンフィ、パッションフルーツ風味マスカルポーネクリームの組み合わせ。

クリームを味わうのにシューほど最適なものは無いと思うけど、ちょっとかぶりつくにはサイズが大きいいもののやはりエルメの思想を感じるためにはちまちま味わってちゃ伝わるモノも伝わってこない!?イチゴを主役に何層にも重なり合う甘酸っぱいハーモニーを味わうのが醍醐味のセレスト。

イチゴ自体がかなりすっぱめな品種になってるけど、そこへトロピカルなパッションフルーツの酸味、不意打ちのように中から現れてくる後列なルバーブの酸味が層となって重なり合ってくる。アーモンドの香ばしさとクリスタルシュガーの食感が楽しいシュー皮もクリームの酸味に引けを取らない力強さで受け止める。
ものすごくメリハリを付けてくれる素材ではあるけどルバーブはコンフィなのでかなり凝縮されてる感じで、人によってはクセを強く感じて好き嫌い分かれそうかな。
パッションフルーツのクリームと言えばパリセのも絶品だったけどエルメもさすがの美味しさ。ルバーブとイチゴの組み合わせはヨーロッパでは定番らしいけど、そこにパッションフルーツが加わることでより風味の幅が広がる。今回はイチゴの旬に合わせたのかも知れないけどやはり冬よりは夏向きなテイストかな。

マカロン セレスト

pe038a.jpgこれ美味しいなぁ。ルバーブとイチゴのコンポート、パッションフルーツ風味ホワイトチョコレートガナッシュの組み合わせ。
パッションフルーツの素敵な香り、ホワイトチョコの甘さがクリーミーでこれはルバーブがそんなに主張してないので食べやすく感じる。フェティッシュとしての魅力もきちんと盛り込みつつクリーミーさと爽やかさが混在したエルメらしいマカロン。


Collaboration

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Ispahan」

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pe014a.jpgエルメのスペシャリテがヨーグルトに!オハヨー乳業コラボ商品。「最近楽しいことない?」っていうのと「なんかおいしいものない?」って聞くのが挨拶代わりになってるけど、「イスパハン」っていうヨーグルトがおいしいって言うのであれしかないよなぁと半信半疑ながら調べてみたらまさにエルメだった。「あのエルメがコンビニに!」というのは喜んでいいのか複雑な気持ちだけど、一口食べただけでそんな気持ちは一掃。まさに食べるフレグランスとも言えるエルメらしさを感じさせる商品だった。
封を開けたときからほのかに香る薔薇の香り。ライチの爽やかな甘みにフランボワーズの香り、酸味。この商品には白桃果肉も入ってて味のバランスをまとめている。イスパハンのテイストは十分感じるし、一口食べておいしいと思うのもなかなか巡り会えないので値段も手頃でこの商品はかなり気に入った。食感もヨーグルトとはまた違ったとろふわな食感で印象的。期間限定商品(2013/10~)でそろそろ終売だと思うので気になったら購入はお早めに。

PIERRE HERMÉ のむヨーグルト Ispahan

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pe012a.jpg好評ながら販売終了してしまったPIERRE HERMÉ ヨーグルト「Ispahan」がのむヨーグルトになって復活!一度味わったら忘れられないインパクトが再び。フタもエルメロゴで、ひさしぶりに味わったけど、華やかなイスパハンのテイストの再現もかなりのもの。のむヨーグルトなのでPIERRE HERMÉ ヨーグルトのウリでもある独特の食感が味わえないのが残念だけど、日本だけであろうこうして手軽にイスパハンのテイストを再び味わえることに感謝。

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Satine」

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pe021a.jpgオハヨー乳業コラボ第二弾は「Satine」。チーズの風味は感じないので再現とまではいかないけど、パッションフルーツ、マンゴーというトロピカルフルーツ特有のテイストとオレンジピールの爽やかな苦み、酸味が組み合わさって爽快なフルーティさが絶品。ムースのようなふわふわの食感のヨーグルトって初めてだったけど、この食感を味わうだけでもクセになりそう。売り上げも好評で第三弾も発売予定とのことで楽しみ。

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Infiniment Mandarine」

pe06a.jpg前回出たときは特徴の無い柑橘系のヨーグルトというイメージでエルメの名を冠するまでないという印象だったんだけど、再登場の今回はかなり印象が変わっていた。
ピールがたっぷり入れられているのでオレンジらしいしっかりとした香り苦みがヨーグルトの甘さ、独特のクリーミーな食感に鮮烈なアクセントを与えていて美味しい。テーマがマンダリンオレンジのみなのでエルメならではの厳選された素材によるハーモニーは楽しめないけど、シンプルにオレンジの素材の良さを味わえる。

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Envie」

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pe08a.jpgイスパハン以降ようやく出たエルメらしい花香るスイーツ。エルメはスミレの香りに思い入れがあるようで、「Envie」は試行錯誤の末ようやく産み出された思い入れのある作品。紫色が印象的だけど、カシスとバニラとスミレの組み合わせ。
残念ながらこちらのヨーグルトでは肝であるスミレの香りはそれほど感じないけど、カシスの果肉の存在感もあって、ラズベリーも加わったカシス独特の甘酸っぱくも濃厚なテイストがこのヨーグルト独特のとろふわな食感と調和してインパクトがある。

PIERRE HERME ヨーグルト 「Infiniment Citron」

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pe10a.jpg夏から販売されたピエールエルメ ヨーグルト早くも第5弾。暑いときに食べたくなる檸檬フレーバー。発売当初はシリーズ化の予定も無かったはずだけど、他にはない独自の食感とテイストのわりに値段が類似した同業他社のヨーグルトと変わらないのでリピーターが多く販売も好調。「イスパハン」もまた再販するとのことで4種類が同時に店頭に並ぶことになるのかな。レモンの果肉、果皮、および果汁を用い、ヨーグルトの甘みとレモン本来の酸味や苦味との調和、このヨーグルト独自の食感も相まって酸味だけでは語りきれないレモンの魅力を凝縮したやさしいおいしさ。

PIERRE HERME ヨーグルト 「Céleste」

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pe016a.jpgイチゴをメインに、パッションフルーツとルバーブを組み合わせた「セレスト」。テーマは「甘酸っぱいハーモニー」。エルメのこのシリーズのヨーグルトは良心的な価格に抑えられているので使える材料も限られてくると思うけど、セレストの肝であるルバーブの存在感が希薄なので印象的にはおいしいストロベリーのヨーグルト止まりになってしまっているような気がする。パッションフルーツもテイスト的には主張してこない。奇しくもフェティッシュがちょうど同じ「セレスト」なので本家と食べ比べてみるのも良い機会かも。

PIERRE HERME ヨーグルト 「Infiniment Vanille」

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pe018a.jpgバニラヨーグルトに興味がある人におすすめなエルメ流バニラヨーグルト。この商品にしかない独特の食感とも相まって特徴的なバニラヨーグルト。はじめは「スーパー、コンビニでエルメ!?」って言われてたけど、イスパハンのみで終わるはずだったコラボ企画もいまでは商品開発も活発でフェティッシュを網羅しそうな勢い。オハヨー乳業は岡山の地方企業とのことだけど、ムースのような独特の食感はこの会社独自の強みでもあって、使える素材とか日用品としての制限はあるものの、あのエルメが自分の理想のヨーグルトを実現できうる企業としてわざわざ工場まで視察に来てパートナーして選んだんだから力を入れてそう。

PIERRE HERME ヨーグルト 「Constellation」

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pe027a.jpgエルメが凄いのか、オハヨーが凄いのか。ピエール・エルメのヨーグルトの中では断トツに一番好き。これめちゃくちゃおいしい。
イチゴとオレンジの組み合わせってありがちで安っぽいテイストになりそうなものだけど、カルダモンが効いてるわけでもないのにイスパハンにも劣らぬ華やかなテイスト。品の良いストロベリーのテイストにかぶさるようにオレンジのテイストがたまらなく鮮烈に広がってくる。

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Eden」

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pe031a.jpg自信作のようでエデンて凄い名前付けたなぁって印象受けたけど、残念ながらそこまでのインパクトはなかった。実際のエルメの作品の方も食べたくなっちゃうけど今はセレスト。
ピエールエルメヨーグルトはたいてのフレーバーでピーチがメインで用いられている印象なのでこれはまさにそのものといった感じで味に目新しさはないんだけど、アプリコット特有の素敵な香り酸味が加わり、このヨーグルト独特の食感とも相まってとろけるようなハーモニーが。
ピーチとアプリコットとサフランの構成とのことだけど、毎度ながらスパイス系の特徴がこのヨーグルトでは活かされていないのが完成度高いだけにちょっともったいなく感じる。

PIERRE HERMÉ ヨーグルト「Victoria」

pe034a.jpgパイナップルがメインのリゾート感あるテイスト。爽やかなパイナップルのナチュラルな風味にココナッツの甘みとライム、まさかの黒胡椒でアクセント。黒胡椒はこのヨーグルトでは特に効かせてなかったけどちゃんとヨーグルトの中に確認。夏向けのフレーバー。

PIERRE HERME アイスデザート 「Satine」

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pe033a.jpgピエール・エルメ ヨーグルトの姉妹品。実は存在していたアイスバージョン。
やっと発見できたけど、生産は終わっているので店頭在庫限りみたい。種類別はアイスミルク。ヨーグルトもそうだけど、エルメだからといって価格帯を上げずに買いやすい価格にしてくれているオハヨーの姿勢がありがたい。

空気を含んだような感じでヨーグルトと同様このアイスもちょっと他とは違った独特の食感。味もヨーグルトよりもフルーツが凝縮されているような感じでフレッシュ感もあるコンフィチュールのような濃厚さ。トロピカルさの中にオレンジピールの鮮烈さが加わり何とも華やかで爽やか。アイスの方がより好みに感じたけど、イスパハンも食べてみたかった。

カンロ「ピエール・エルメの新味覚グミ イスパハン」

pe039a.jpgフランス人もビックリ!?あのイスパハンがついにグミにまで。ファッションで言えばハイブランドなのにほんと日本人を信頼していろいろとコンビニに置けるくらいの値段での商品化もオッケー出してくれてるけどこれって日本だけの特権かも。エルメを味わおうとするならシュークリームですら一つ800円以上するんだから。
ねちっとしててグミというよりはパート・ド・フリュイっぽいかな。ライチメインにフランボワーズが品良く絡み合いなんと言っても香りも楽しめるのでキャッチコピー通りまさに薫りを味わうグミではあるものの重要な要素であるローズが主張してこないからちょっとイスパハンらしさは薄れているかな。


ピエール・エルメ・パリ

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フランス最高のパティシエにして、「パティスリー界のピカソ」と評されるピエール・エルメ。想像も付かないような斬新な素材の組み合わせによって生み出される、一目で虜にされるようなヴィヴィッドな色使いで彩られた宝石のようなスイーツの数々が表しているように、アーティストと呼ぶのが相応しいのかもしれない。「ピエール・エルメ・パリ」ブランドの1号店は本国ではなく日本に置かれるなど日本との結びつきも深く、作品作りにもその影響がうかがえる。記念すべき1号店でもあるホテルニューオータニでは日本における「ピエール・エルメ・パリ」の総責任者でもあるエルメの右腕、リシャール・ルデュ氏が腕をふるい、その他の支店では工場生産のモノを販売しているという違いがあるため、ホテルニューオータニこそが日本におけるピエール・エルメ・パリの味を伝えるお店であるという声もある。経営危機に陥っていたラデュレを再興するなど輝かしい経歴を歩み続け、イスバハンを置き土産に自らのお店を立ち上げた彼はまた、マカロンを芸術の域にまで高めた人物としても知られ、彼らしい常識にとらわれないスタイルによって生み出されたかつてないバリエーションに富んだ彩り鮮やかな作品の数々によってそれまで脚光の浴びることのなかったマカロンが一躍誰もが知るスイーツの花形となった。

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