パティスリー ユウ ササゲ （Patisserie Yu Sasage）

プレジール時代からのスペシャリテな香りがテーマの「パルファン」は薔薇を模した花のように美しいビジュアル。バラとフランボワーズと紅茶の組み合わせは捧シェフを代表するフレーバー。アロマなケーキらしくバラの香りを優雅に纏っている。

焼き色を付けたシュク、トロっなメレンゲをひとくち口に含めば瞬く間に広がるバラの華やかな香り！紅茶のクレームダマンドが入った紅茶のタルトも力強くザックザクな食感でインパクト。中に忍ばせてあるフワンボワーズのクリームとジュレの強めな酸味が全体を引き締める。薔薇、フワンボワーズ、アールグレイと香水と同じく変化していく香りを楽しむケーキ。

モンブラン

いついってもショーケース内には1個しか置いてないけど、それもそのはず。こちらのお店では注文を受けてから厨房でマロンペーストを絞り仕上げるのでできたてのモンブランが頂ける。こちらは和栗を用いたモンブランだけど、できたてにこだわっているだけに素材のフレッシュさを出すには旬の和栗を用いるのがベストなチョイスとのこと。メレンゲの繊細さを実現させるためにも一役買っている。構成は和栗のクリーム、和三盆が入ったシャンティ、メレンゲの組み合わせ。できたてにこだわってるだけにメレンゲがさっくさく。和栗のペーストなので洋栗のようなクリーミーさは若干落ちるけれど、風味もよく重さもなく和栗はそれほど好きではない自分も楽しめた。上品な繊細さがあってモンブラン特有のガツンとしたインパクトはないけど、和三盆を用いた甘さ控えめのシャンティと和栗の組み合わせは素材の良さを感じて欲しいという意思が食べてて伝わってくる。栗好きな人ほどより深く味わうことのできるタイプのモンブランかもしれない。

サントノーレ アグリューム

見た目のかわいさでぜひとも食べてみたかったこちらのサントノーレ。自分が行ったときのサントノーレはまさかの金柑！なんかクセが強そうで不安だったんだけど、マーマレード状になってて意外やおいしい。

プラリネのクリームと合わせるのはアグリュームの名の通りオレンジクリーム、金柑のコンポート、みかんのコンフィと柑橘系尽くし。みかんのコンフィが心地のいい酸味だけど、同じ柑橘系でも酸味の強弱があるのに気がつかされる。
サントノーレはすべての素材がバランス良くまとまって一つの筋へと収束していくマリアージュが魅力なのでひとつでも破綻があると成り立たなくなるけど、甘みの強さやシューとか土台の焼きがちょっと弱く感じるなど気になる点はあるものの、柑橘系ならではの爽やかですっきりした酸味が全体のトーンを引き締めていて独自の面白いサントノーレだった。

クロワッサン オ ザマンド

焼き色が濃すぎってくらいしっかりついているけど、食べて納得。アーモンドは香ばしく、ザクザクとした食感は期待以上の素晴らしさ。食感だけでも楽しめる。
この素晴らしい食感に劣らず素晴らしいのがクレームダマンド！フレッシュさのある濃厚な甘みでラムもしっかり効いててすごく美味しい。大抵シュークリームにしろ生地かクリームどちらかにバランスを振ってるのが多い印象だけど、インパクトのある生地とインパクトのあるクリームそれぞれが拮抗するように互いに主張しあっていて、いままで食べたクロワッサンザマンドの中でこちらが人生NO.1のおいしさ。ここまでおいしい食べ物にはなかなか出会えない。

ロールケーキ

かわいい外見で選んでみたロールケーキ。渦も綺麗に出てる。生クリームとカスタードの組み合わせ。弾力があって力強い生地。生地を味わうタイプのロールケーキかな。食べてみると中はふわふわとフレッシュな生クリームと共に口溶けがいい。

シュークリーム

ザクッと焼き上げた皮にまぶしたアーモンドダイスとシュガーの食感がアクセントのフランス菓子らしい男前な「シュークリーム」。
とろとろとしたクリームはバニラ感がかなり強くたっぷり。シュガーがややくどい甘味にも感じるかもしれないけど、おいしそうでしょといわんばかりのルックスで、パティスリーのシュークリームを食べてるのを実感させられる。

プリン

とろーっと口当たりのいいカスタードを生クリームで覆ったあっさりしたプリン。バニラを効かせたタイプ。