家系

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綱島商店 綱味噌ラーメン

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すずき家 醤油ラーメン(並)

すずき家

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同じ名前を冠した家系の名店がここにも!もう一つの「すずき家」。
最近の家系のお店の中では頭一つ抜けて評判が良いこちらのお店。家系の名店、壱系最高峰のお店との評。横浜山手西洋館散歩の際に第一京浜を通ってはいたものの、こんなにアクセスしやすい場所にあったとは。
店主は「壱六家 磯子本店」で店長を任されていた方で、現在につながる壱六家の隆盛の礎を築いてきた人物。独立した現在では壱系をベースにさらなる改良を加えると共に、壱六家の味を正統に伝えるお店として認知されている。

醤油ラーメン(並)硬め脂多め

suzukiya001a.jpg自分で多めにしてるけど、こちらのお店は脂が多めなのが特徴かな。スープは熱々。鶏油のテイストをダイレクトに味わえるのが嬉しい。
壱系のスープを美味しく味わう秘訣がわかったような気がするけど、濃いめは厳禁で脂多めがこのスープにはベストだと思う。家系を食べるときはもう無意識に鉄板の「硬め濃いめ」で頼んじゃうんだけど、実は前回これでオーダーしたらバランス悪くかなりしょっぱい一杯となってしまった。個人的な意見ではあるけど、壱系のスープは尖りのない円やかさを楽しむべきで、濃いめはあまり適していないように感じる。家系は自分でも好みによってスープを組み立てていけるのがいいところ。

脂が多くとろ~りとした口当たりで壱系らしいまろやかクリーミーなスープ。旨味甘みが押し寄せてくる。こちらのお店ではしっかり豚骨を炊いているとのことでボディがしっかりとした スープ。脂もフレッシュな印象。醤油をきちんと効かせているのもこちらのお店の特徴でまとまりがいい。こういうバランスの優れたスープにニンニクを入れると台無しになりそうなのでニンニクを入れなかったけど美味しく飲み干せた。麺は噛み応えのあるタイプで、このスープには柔らかめの方が合うかも。チャーシューは家系らしからぬ!?綺麗な巻きチャー。バーナーで炙る一手間を加えていただけるんだけど、とろとろとした食感のチャーシューでこだわりを感じる。
のりとスープでご飯を楽しみつつ、脂で少々重くなってきたところにおすすめの食べ方が。冷蔵庫に入れられた刻み玉ねぎを締めにスープに投入することでシャキシャキとした食感を楽しむと共に清涼感が産まれるのでいい余韻をもってお店を後に出来る。


おーくら家

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直系認定はされてないものの、直系の系譜に連なる吉村家から最初期に独立したお店。中野にも支店を持つ。

ラーメン 硬め濃いめ+のり

ohkuraya02aa.jpgライトではなくマイルド系のスープ。出汁はちゃんと取られているのを感じる。鶏油が多く直系っぽさも残す名残か醤油がほどよく効いたスープなんだけど、こちらには青森ニンニクなるものがあって希望すると出して頂けるんだけど、これをいれたとたんスープの印象が激変。めちゃくちゃ美味しくなる。家系ではニンニクを入れることによってブーストがかかるけど、ここまで激変するスープもなかなか印象にないかも。

こちらのお店の長所としてありがたいタイムサービスがあって14時~19時まで100円相当のトッピングが無料に。豊富にそろえたメニュー、女性へのサービスなどもあって好感度の高い接客なども見てると家系の枠にこだわらない地域に根ざした愛されるお店に感じた。


こうや

kouya01.JPGのりをかぶせるスタイルが物語る家系の老舗。キャベツラーメンの元祖でもある。オリジナル系の家系だけど、同じくキャベツラーメンで有名な「中島家」の店主と共に独学で開店。のちにそれぞれ店を持とうということで横浜で中島家を開店したという経緯が。

キャベツラーメン 硬め濃いめ多め

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kouya03a.jpgライト系と聞いていたし、キャベツが入るので油多めが合いそうだなと思ったけど濃いめにもしておいて正解だった。
ほどよく乳化し、パンチはないけど醤油が控えめで豚骨のコクがしっかり出たスープ。弾力のある麺が美味しいんだけど、元祖だけあってキャベツのゆで加減も絶妙。
麺と共にキャベツも絡んでくるんだけど、シャキシャキもちもちと食感にコントラストが生まれてこれがかなり良い感じ。鶏油ともまた違ったキャベツの自然な甘みもスープに加わることで独特なマイルドさを持ち合わせた家系のスープが楽しめる。

途中でおろしにんにくを入れてパンチを、締めにおろししょうがを入れてさっぱりと家系らしい味の広がりをこのキャベツラーメンで存分に味わえた。
味の出し方が丁寧な印象でしっかり作ってるのが伝わるけど、これだけ常連が付いてるお店だともう下手なことはできない裏返しでもあるのかも。ピークを外したのに客が途切れないのを見てると人気ぶりが窺えるけど、ベビーカーを押した子連れの主婦や年配の方までいて客層も幅広く濃ければ濃いほどいいってわけでもない寿々喜家でも感じた家系の奥深さも感じられた。

壱六家 川崎店

ichirokuya00a.jpg壱六家は直系とは関わりが無い独立系。都内なんかもそうだけど、大増殖している家系を謳うラーメン屋さんの源流がこの壱六家。うずらが入っているのが特徴で壱系と呼ばれているけど、セントラルキッチン方式で家系のスープをブレなく工場生産できるようにしたため修行経験が無くても店舗の拡大を可能にした。いっとき大繁殖した魚介豚骨ベースのつけ麺も同じ原理。二郎と重なる部分も多いけど、直系ではフランチャイズ化は認められていない。「家系」もこの味を幅広い人に味わって欲しいとする吉村家総帥の吉村実氏が商標登録しない方針だったので安易に「家系」の文字が使用され氾濫する事態になっている。

らーめん 硬め濃いめ

ichirokuya01a.jpg壱六家本店は家系の名店としても認められているけど、実は店内で豚骨を炊き上げていてスープが作られている。直営店舗もセントラルキッチンではなく店内で炊いてるって聞いたことあるけど、これが予想外にパンチのあるスープで好印象だった。壱六家といえばクリーミースープがウリだったけど、いまでは写真で見て分かるように醤油がびしっと効いたタイプに。
麺は細麺か太麺を選べるので太麺を。このスープには太麺が合ってた。豚骨感も十分でかなり好みの濃厚なスープ。鶏油もたっぷりでコク深く醤油も効いてるからバランスもいい。大好きなあのポタージュのような最高のスープを味わえた。家系で必須のニンニクを入れ忘れて食べ終えてしまう時がたまにあるけど、自分にとっては最高の賛辞で、こちらの一杯も同様にニンニクの力に頼ること無く美味しく食べ終えることができた。あまり評判が芳しくない印象だったけど、ラーメンは実際に自分の足で確かめてみなければ答えがでない奥深さを実感。


綱島商店

machidasyouten01a.jpg家系では今一番勢いがあるといっても過言ではない商店系と呼ばれる町田商店の横浜初出店となる直営店。町田と綱島はイメージ的にもなんとなく近いような気もするけど、10坪の店舗で月商1000万円を超える重要店舗。
創業者は元は壱六家で店長経験もある人物でスープも壱六家がベース。ただ独立に当たりトラブルで壱六家を破門された経緯があるため壱六家との関わりは禁じられ、他の壱系とは麺などが異なっている。特徴とも言えるのが体育会系ノリの元気な接客とスープがセントラルキッチン方式だと言うこと。
工場で一括生産されたスープを使うため修行経験がそれほど重要では無くなる点やコスト面、そして一番重要なスープのブレを抑えるという点で利点があると思うんだけど、町田商店の場合は特に物件を借りる際に障害となった臭いを抑えることで駅近の物件を抑えることができ飛躍的に売り上げを伸ばすことが出来ていったとか。

ラーメン(並)硬め多め

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machidasyouten03a.jpgセントラルキッチン方式ということを聞いててどうなのかなとも思ったんだけど、良い意味で予想を裏切られることに。スープの濃厚さでは武蔵家に匹敵する美味しいスープだった。
壱系ということで鉄板の硬め多めにしたけど、クリーミーな味わいながら豚骨感もかなりのもの。醤油も効いてるのでしっかりコクがあってパンチがあるスープ。
正直ここまでの完成度を持ったスープを出せる家系のお店が如何ほどあるのか。
セントラルキッチンって悪いイメージも持たれがちだけど、ライス無料とかその分客への還元も多かったりして、特に町田商店のように事情があってベースがあった上でイチからレシピを作り上げたお店と、事業を広げたいからスープ、具材を仕入れてラーメン屋もやってみました的なお店とは分けて考えた方が良いのかも。
人間関係も話してみなけりゃ始まらないけど、こういうのは実際お店にいってみて体感するしかない。

時間帯にもよるけど基本ライス無料なのでキュウリの漬物や家系の醍醐味であるスープを海苔とご飯で楽しむことができてしかもおかわりし放題。
卓上の調味料も凄く豊富で味変も自由自在。自分の場合はニンニクでコクを増した後に炎の激旨くんの辛みでスープを引き締め最後はタマネギでさっぱりと完まくが定番。これだけいろんな楽しみ方ができたらかなりの満足度。
のりがちょっとクオリティ弱いかなとも思うけど、650円でお腹いっぱいになれるんだからラーメンという食べ物の素晴らしさを堪能できる。接客もほどよい距離感がありつつ丁寧でかなり好印象。

綱味噌ラーメン(並)

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machidasyouten05a.jpg家系と味噌の禁断の出会い!冬季限定「綱味噌ラーメン」
家系の中でも特にまろやかでクリーミーなこちらのスープならみそが合いそうと思っていたけど悪魔のスープとも呼ぶべき完まく必須な美味しいスープだった。

普通の味噌ラーメンだったら困るなと思いつつ一口飲んでみればこちらのお店らしいあの超濃厚な豚骨出汁出まくりのスープがベースで一安心。豚骨がっつり、味噌のコク、甘みにピリ辛さも加わって食が進みまくり。家系よりもよりご飯に合うかもしれない。
意外だったのが野菜が炒め野菜になっててシャキシャキと良い食感。この一杯の完成度をより高めてた。

キャベツ、モヤシ、ニラにキクラゲと食べながらどこか中華っぽい印象ももったんだけど、回鍋肉のソースのような濃厚さがあるかな。重く感じてきたらたまねぎでさっぱり、にんにくととうがらしで風味をより高めてと麺にご飯にと一杯でいろんな楽しみ方ができちゃうのが商店系のいいところ。無料なのにご飯も2杯いただいてお腹いっぱいいつも通りの満足感でお店を後にできる。

塩ラーメン(並)

machidasyouten04a.jpgただでさえ美味しい町田商店は壱系なので円やかさが増す塩ならもっと美味しいのかもとワクワクだったんだけど、パンチ不足の方を感じてやはり醤油の完成度の高さを思い知らされた


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