パイナップル 塩ラーメン+味付玉子
煮干し、昆布といった出汁に、動物性の素材は用いず代わりにパイナップルで風味付けを施したという世界でも唯一の一風変わった塩ラーメン。スープの1/4がパイナップル果汁とのことで、スープを一口飲んでみるとパインの酸味、続けて甘みが。ただ、パイナップルの風味が支配的ということはなく、出汁の旨みが効いたおいしい塩ラーメンになっていてバランスが全くと言っていいほど破綻していないのに驚く。まさにフルーティな塩ラーメンといった趣だけど、具材もパイン尽くし。料理漫画でお肉をパインで柔らかくしてたりするのを目にしたことがあったけど、こちらではチャーシューをパインで煮ることでとろっとろの口当たりの良さ。味玉もこれがびっくりで、こちらもパインで煮ることで甘みを強く感じる不思議な味玉に。メンマの替わりなのか缶詰のパイナップルも具材として載せられているんだけど、ほんのり暖かくなったおかげで甘み酸味がほどよく出ててこれが以外とスープに合っててビックリ。麺量も結構あってスープに合ったコシのある細麺でするすると入ってくる。スイーツ感覚と言うにはラーメンとしてのベースがきちんと確立されているので決して色物では終わっていない日常性も兼ね備えた一杯。誰かを連れて行きたくなるお店。
カカカカカカオ
バレンタインシーズン限定で登場する本当にあったチョコレートのラーメン!甘い物好きとしては一度食べて見たかったけど、3月末まで提供していたのでご対面できることに。
もう匂いはそのままチョコの香り。板チョコを溶かしているらしい。一口食べてみるとその味は坦々麺そのもの!?そう味は紛いなき坦々麺ベースそのものにしてあって、挽肉もたっぷりとナッツも浮かんでいておいしい。チョコは?というと、タンタンの要素である辛み、甘みの甘みの部分に作用していて、チョコと言うよりカカオの風味がコクとしてプラスされている感じで全面的にチョコの味がしているわけではなくちゃんとバランスが取れていてキワモノでは終わっていないのがさすがこのお店の力量。
ただ、ミルクチョコだと思うけど、甘みが食事のそれではなくお菓子の甘みではあるのでクセはあるから人は選ぶと思う。鼻ではチョコを食べてると認識してるのに、舌では坦々麵の味がしているんだからトリックアートな食べてて摩訶不思議な気分。このお店が近所にあれば良かったんだけど、ネタをネタとして受け止められる人ならインパクトがあるし季節のイベントとして自分のカレンダーに加えるのも一興だと思う。キウイ大好きなのでキウイのラーメン!?「キキキキキウイ」をぜひ今度は食べてみたい。